
TOP > 総力特集 > 育児休業を取ることは、社会を自分の手で変えるきっかけにもつながります!…宮原淳二氏
今回は「NPO法人ファザーリング・ジャパン」(以下FJ)のメンバーである宮原さんの輝きの秘訣に迫りました。
宮原さんは、「子供と過ごせる時間は限られているからこそ、出来るだけ小さいうちに時間をさいて関わりたい」という思いから、お子さんが二歳になる時に育児休業を取られました。
当時はまだ社内でもポピュラーではなかった育児休業を取得したときの気持ちや、休業中の体験などに迫ります!
横山:
宮原さんは2006年に育児休業(以下育休)を取られたのですね。
宮原さん:
そうです。
2005年度に社内で男性が育休を取れる短期育児休業制度(2週間)が出来たので
早速2006年3月に育休を取りました。
初年度に社内で育休をとった男性は私も含めて16名いました。
今は育休を取る男性社員も増えましたが、
2000〜3000人も男性社員がいる中で
育休を取る社員はたったの15・6人なので、まだまだだと思っています。
本当は子供が産まれた社員全員にとって欲しいですね。
特に営業部門など数字でみられる所は厳しいという反応が返ってくるので、
もっとチャレンジャーとして積極的に取得してもらいたいですね。周りからの評価などきにせずに。
風間:
宮原さんにとってそれだけ育休は有意義なお時間だったのですね。
宮原さん:
そうですね。
先輩から「娘が中高生になるとお父さんは嫌われてしまう傾向にある」と言われたので(笑)
それを予防するためにも、出来るだけ娘と一緒にいる時間を取るようにしていました。
今でも時間を取ることは続けていて、土日などはいまだに一緒に出かけています。
娘はキティが好きなので、関連するおもちゃやおやつを利用してアプローチしています。
育休を通して純粋に子供といれる時間が増えて嬉しく思っています。
風間:
FJに参画されるようになったきっかけというのはどのようなものだったのですか?
宮原さん:
安藤さんの絵本の読み聞かせのイベントに参加して意気投合した
ことですね。その1年後か2年後かに安藤さんが会社をやめて
FJを立ち上げるときに、すぐに私も会員になりました。
風間:
実際に、絵本の読み聞かせという会に参加されてどうでしたか?
宮原さん:
実際に参加してみたら子供も喜びましたし
あれ以来、できるだけ寝る前は本も読み聞かせました。
子供も読んで欲しい本を持ってくるので、コレがいいとかアレがいいと
希望を伝えてくれるんです。夜遅い時間でも3冊くらい持ってくるので、疲れて帰るとこっちも大変ですが(笑)。
本を読むことでコミュニケーションをとる、そんなことを習慣化させていますよね。
そうすると早く家に帰ろうという気になりますし、娘の喜ぶ姿を毎日見たいと本心で思いますよね。
風間:
なるほど、定時に帰るためのモチベーションにもつながりますね。
宮原さん:
前日に指切りげんまんとかさせられてますからね。(満面の笑みで)
その間、妻は流行りのTVドラマ(月9とか)を見ています。
自分が家に帰ったら妻とバトンタッチですね、バスケットの選手交代選手みたいに。
やはりお母さんにも息抜きは必要ですから、大好きなTVドラマを見ることで、育児の大変さとバランスを取っているのかもしれません。私もそこは口出ししません。
インターン生:
育休を取得して、プラスの面はどのようなものがありましたでしょうか?
宮原さん:
妻の苦労が分かったことですね。
最初は二週間有給で、三食昼寝付だと思っていましたが
全くそんなことはなかったです。
子供はまだ丁度2歳になりたてだったので会話はできないし、
散歩に出ても道路には車がビュンビュン通っているし、
スベリ台なんかも落っこちないか心配だったので
ストレスがものすごくたまりました。
会社の方がよっぽど楽でした(笑)
一日中、赤ちゃんばかり見ていると確かに育児ノイローゼ
になるのもわかります。
昔みたいに近所付き合いがいいわけではなく、核家族化が進行していますからね。
ですから育休を取った後も、自分で家事をやるようになりました。
今は風呂洗いと食器洗い、ゴミ出し等はほとんど私が担当しています(と言うかさせられています)。
インターン生:
夫として妻の気持ちを理解されたという事ですね。
「お父さん」としてはどうでしたか?
宮原さん:
やはり一番は娘との距離が縮まったことですね。土日など2人で出かけても、「ママはどこ?」と言いませんし、完全に私になついています。私の知り合いの家ではパパと2人で出かけてもすぐに「ママはどこ?」と言って帰ってきてしまうようです。
インターン生:
育児休暇を取る時に周りの目は気にならなかったのですか?
宮原さん:
そこが一番ネックですよね。
表では誰も何も言わないけれど、陰で言われているのじゃないかと
思っていました。日本人独特の「横並び意識」ですね。他人と変わったことをするのに怯えてしまう習慣です。
でもそれも実際は取り越し苦労でしたね。女性社員を中心に、皆さん好意的に受け止めてくれました。
特に子供を生んでいる女性が社内に沢山いるので、
男性が育休を取るという事に対して見方になってくれました。
一番の抵抗勢力はやはり50代の男性管理職でしょうね。
(一同、笑い)
宮原さん:
家に帰ったら専業主婦の妻がいて、家事もせずに自由気ままにしているような人には
男性が育児休暇を取ることなんて、理解不能でしょう。
誰かがパイオニアになって進んで育休を取得することが大事だと思います。
人から何を言われても「これが自分の選んだ道!」と思うことですね。そういう人がマジョリティになってくれば、日本人特有の「横並び意識」が良いほうに転んでいくと思います。最近の「ダイバーシティ推進」についても、ここ1〜2年で各社とも積極的な取り組みをしていますよね。「他社がやり始めたからウチもやる」というのはいい意味で取り組みが広がりますよね。
横山:
育休中苦労されたことがありましたら教えてください。
宮原さん:
自分にしかわからない仕事がどうしてもあるので、そこが困りました。
引き継いだ側も気を使って電話をしてこなかったのですが
引継ぎにも限界があるので、一度だけ30分会社に戻らなければならない時もありました。
あと、復帰後1日目の会社の最初の一歩には勇気がいりましたね(笑)。これが女性の場合、1年とかあるわけですから、職場に戻る最初の日は勇気がいると思いますよ。
インターン生:
最後に、これから育児休暇を取ろうと思っているパパ・未来のパパに
メッセージをお願いします。
宮原さん:
子供と過ごせる時間は限られているので、
出来るだけ子供が小さいうちに時間を割いて一緒にいて欲しいです。
やはり子供と関わっていると面白いですよ。子供に教えられることも少なくありませんしね。
ここ最近、少子化に歯止めをかけるべく、社会全体で子育てがしやすいように変わり始めているので、私たちもその一員となって、育児休業を取得するなどして
国を上げてワーク・ライフバランスを盛り上げていきたいと思っています。
インタビュー中の宮原さんはとても輝いて見え、
パパとしても社会人としてもかっこよく映りました。
パパとしてかっこよくなるには!?
社会人として輝くには!?
を考える上で、最高のロールモデルでした。
これから日本中に、宮原さんみたいな方が増えれば
日本はもっと育児に前向きな国になるはずだと思います。
ありがとうございました!