
TOP > 総力特集 > 僕が育児休業をとった理由 〜男の育児不参加は時限爆弾?〜 …高村敦氏
小室:
お子さんは今おいくつでいらっしゃいますか?
高村:
2人目が生後2ヶ月で、上の子が今4歳半ですね。育児休業をとっていた期間は、2002年11月から、2003年3月までですね。下の子の方は、今年7月から来年3月いっぱいまでとる予定です。
今は品川区に住んでいるんですが、保育施設が充実しているのでいいですね。夜間保育と延長保育が充実しているのが助かっています。
今、毎日子どもの送り迎えをしているんですよ。飲み会が入ったら奥さんに頼もうと思っていたんですが、2人目が最近なかなか寝てくれないので・・。結局去年は忘年会を全部キャンセルしました。
小室:
育児休業をとるきっかけになったのは、どういったことですか?
高村:
生まれて間もない時期って、子供にすごく影響を与えるんですよね。だからその時期は側にいたかった。あと、奥さんは僕のように笑いのセンスがないですから、子どものセンスに良い影響を与えてあげるためにも、僕がいてあげないと(笑)。周りがやっていないことをやってみたかった、というのも単純にありますね。
小室:
言い出したときの周りの反応はどうでしたか?
高村:
以前いたセクションの人たちは、クールな人が多かったですね。ですが、育休をとった女性が同じセクションに3人ほどいて、応援してくれました。今って育休取得率は3パーセント位なんですよね。やはり、セクションの雰囲気にもよるんでしょうね。
一般に浸透させるには、政府が色々と言うよりも、むしろキムタクが主演で、彼が育休をとるドラマをやるとか、そういう軽いアプローチの方が有効なんじゃないかと思いますね。その時はぜひ僕が書いた本※を題材にして頂いて(笑)
小室:
育児休業中、会社と連絡をとられたりはしていましたか?
高村:
自分のメールを見たりはできましたし、社内のイントラにも、制限付きですが入れました。
休んでいる間に、仕事のキャリアアップにつながるようなことが学べれば便利だとは思いますね。
小室:
男性が育休を取得しにくい理由は何だと思われます?
高村:
やはり、出世の芽がつまれるとか、経済的な面でしょうね。ただ、出世にひびくのは女性だって一緒ですから。それに、大抵のことはやってみればなんとかなりますよ。
小室:
本当にその通りですよね!
高村:
でも、やはり子どもができて変わったんだと思います。結婚する時点では、子どもをつくるかどうか話しあっていませんでしたし。奥さんが働いているので、お互いに時間の制約がある分、大変だろうなとは思っていました。ただ、彼女は楽観的な性格なので、なんとかなるだろうという気持ちもあって。生まれてみると、自分が大好きなお酒と同じ位、自分にとって大切なのが子どもなんですよ。やってみなければわからないことだと思います。子どもが生まれてからでないと、どれだけかわいいかというのも、実感としてはわからないですしね。
小室:
育児休業をとられて良かったことは何でしょうか?
高村:
子どもがすごくなついてくれていることですね。小さい頃に側にいてあげられたことで、今も良い形で信頼関係が築けているんだと思います。生まれてすぐはもちろんですが、子どもとコミュニケーションが取れ始めた頃も楽しいですよね。3歳くらいからかな。理屈まで覚えてきたりして、かわいいです。もうすぐ普通の人間になるのかなーと思ったりして。今なんかだと、上の子は数字に凝っていて、「ママが一番好きでパパは1000番だよ〜」なんてふざけて言うので、「1000番はないだろう」と言うと、「う〜ん、じゃあ6番〜」とか言ったりして(笑)
最近の生活スタイルは、子どもの送り迎えをして、一緒にご飯を食べて、僕はお酒も少し飲んで、という感じですね。 だんだん、子供と一緒になって早く寝るようになってしまって、健康になりましたねー。夜10時過ぎには寝てしまう日もあったりして・・以前の自分では考えられなかったことです(笑)。抱っこすると体力もつくし、無駄使いも減る。子供のためにお酒を飲まずに家に帰るようになってから、それまで眠りが浅かったのが、今は眠りも深くなってぐっすり。健康診断が楽しみになりました!
小室:
お子さんができてから、奥さんとの関係に変化はありましたか?
高村:
母と父の絆、っていう形が生まれたことですね。意外としっかりしているんだな、って相手を改めて見直した面もありますし。子どもの教育とかに関してね。楽観的なことはすごく必要だと思いますよ。というより、子どもができると、楽観的にならざるを得ない(笑)
小室:
わかります! 保育園には無事に入れました?
高村:
0歳児で登録したんですよ。0歳で入れちゃうのはかわいそうかなと思ったんですが、1歳からだと(枠が一杯になってしまって)入れるのが難しいから。1歳児の枠が多い方が助かりますよね。0歳児を受け入れていない保育園もあるみたいですし。
小室:
実は、弊社社員の一人にも、今年子どもが生まれるんですよ!
高村:
あ、そうなんですか!おめでとうございます。
小室:
なので、彼女も行政のサービスが充実している区に引っ越そうか考えているようで・・
高村:
品川区良いと思いますよ〜。
小室:
高村さんは、区に対しての要望とかありますか?私はたくさんあるんですが・・(笑)
高村:
やはり、(子供を預かってくれる)枠を増やしてほしいということですね。難しいのかなとは思うけれど、自己管理型保育園とか、企業内託児所とか、方法は色々あると思うので。
小室:
そうですね。色々とやりようはあります。弊社では、同じ地域内で、託児所を作りたいと思っている企業様同士をセッティングして合同で作る、というようなこともご提案しています
小室:
上手く、育児と仕事のバランスをとるコツってなんだと思われますか?
高村:
例えば、政府が今やろうとしている、ホワイトカラーの残業代ゼロ。それがいいんじゃないでしょうか?会社にいるだけで残業が出るというのも防げますし。昔は、暇だからって休みの日に会社に行って、雑誌読んで残業代もらっていた人までいましたからね。
まぁでも、必要で働いている人ももちろんいますし、どんな制度にせよ矛盾は生まれるものでしょうけど。ただ、何かしらの強制力がないと、過去の慣習は変わらないと思います。育児休業の取得に関しても同じでしょうね。
小室:
残業を減らすには、働き方の効率化ももちろん必要ですが、それ以上に管理職が変わることが重要でしょうね。
高村:
確かに、管理職としての意義を、いることによってしか表せなかったりする人もいるんでしょうね(笑)大きな会社は、仕事の外注化が進むので、何かを創り出すというクリエイティブな仕事をしているセクションは、意外に少ないんだと思います。
ただ難しいのは、成果というのは、はっきりと視覚的に見えない部分も多いということですよね。
小室:
最後に、育児休業をとろうか悩んでいる方に対して、エールをお願いします!
高村:
生まれた子が男の子だったら、男としての人格に影響を与えるために、パパが育児休業を取った方がいいです。女の子だったら、「パパ嫌い!」って言われないために、やっぱりとるべきです(笑)。一度親に対してそういう感情が生まれてしまうと、それをひっくり返すのってすごく大変だと思うんですよ。
あとは、『熟年離婚』が最近増えていますが、それは子どもが生まれた時に、男性が育児を手伝わなかったことが発端になっている気がするんです。それが、時限爆弾のように年月を重ねていくうちに、妻の不満としてたまっていってしまうんだと思います。育児は楽しみながらやることですよね。時限爆弾を、宝の箱に変える!ということが大切なんだと思います。僕は、育休をとって本当に良かったと思っています。
小室:
さすが!「時限爆弾を、宝の箱に変える」とは、素晴らしいフレーズですね。
本日は素敵なお話、どうもありがとうございました。